2009年12月アーカイブ

カナリヤが生息できる社会に

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  一筋の光に希望を託して

 

 冷え込みが厳しい年の瀬となりました。
会員の皆様、ご支援を戴いています皆様には、新年の準備に慌ただしくお過ごしのことと存じます。

昨年末の会報2号では、京都カナリヤ会の象徴として決定しましたシンボルマークを紹介し、「宇宙に浮かぶ地球上で凛として生息するカナリヤ」 とご案内しました。

表紙の 「カナリヤが見守る雪の中のケミレスタウン」 は凍りつくような厳しい世相も一緒にイメージして 「社会・経済全体が厳しい時期にこそ変革が生まれる」 という希望も託して添えた願いは、今年半ばから、どん底の中にも歴史的な変革の年となりました。

 失業率5.7%、求人倍率0.42倍、過去最悪を更新、政権交代、裁判員制度スタート、水俣病被害者救済法が成立、そして、化学物質過敏は中毒に分類 健保適用可能にという動きが始まりました。

しかし厳しい経済情勢は変わらず化学障害者への本格的な保護・救済には程遠い実態があります。

このような状況の中で、平成21年度 京都カナリヤ会の事業計画も遂行困難の事態を乗り越えて、市民レベルでの人の健康異状と環境の異常の問題発見を行政と研究者に繋ぐ新たなネットワークが拡がりました。

 ご支援を戴きました皆様方にご報告を兼ね、年末にお届け予定の会報の発行が遅れて年明けとなりましたが、会報4号は活動報告と、そのご縁で戴きました特別寄稿並びに皆様からの声を編んでお届けいたします。

 次年度計画も、健康被害者の保護と安心して呼吸できる生活環境を守るために、政権交代による環境行政に期待して、有害物質削減のための法制定に向けた取り組みに連動することが要と進めて参ります。

皆様方の一層のご支援をお願い申し上げます。

どうぞ良いお年をお迎え下さいますようご健勝をお祈りいたします。

受動喫煙防止を願って

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京都カナリヤ会から、12月17日付けで京都府・京都市とそれぞれの議会の会派あてに、
下記 「市民の健康を受動喫煙から守る施策について」の要望書を提出しました。

 

平成211217

京都府知事 山田啓二

 

京都カナリヤ会

 世話人代表 広瀬晴美

 

 

府民の健康を受動喫煙から守る施策についての要望

 

日頃は府民の暮らしの安全のための諸施策を実施下さりありがとうございます。

私どもは「有害物質による環境汚染と健康被害の予防を呼びかける市民の会」として、昨年3月に設立した団体です。初年度より「化学物質の人体への影響」について受動被曝のリスクを伝え、予防のための啓発活動を行って参りました。その中で、アレルギーや化学物質過敏症など発症者会員並びに講座への参加者の切実な要望により、今年度は特にタバコの危害から私たちの健康を守るための取り組みを開始しました。

我が国は、既にタバコ規制枠組条約(FCTC)を批准しており条約遵守の責務があるので、このガイドラインに沿って「屋内完全禁煙」措置

(屋外あるいはそれに準ずる場所を含む)を20102月までに早急に進める国際的・国内的負託義務を負っています。

 

つきましては、標題についてFCTCガイドラインの抜粋を添え下記の

内容で要望します。

 

1.タバコの煙と吸い殻による空気汚染が、眼、鼻、のど、肺の痛みと

    咳の発作、頭痛に始まり消化器系の障害や全身疲弊に及ぶなど人体

    の健康を蝕んでいます。受動喫煙被害者の切実な叫びに耳を傾けて

    下さい。

 

2.至急に「受動喫煙防止条例」を制定し、受動喫煙の危害から府民の

    健康を保護してください。

 

3.「屋内完全禁煙」措置等のタバコ対策を早急に進めて下さい。

喫煙場所を設ける「空間分煙」では、受動喫煙を防止することが

できません。

受動喫煙を防止するには「全面禁煙」以外に方策はありません。

 

4.公共施設と同様に、住宅に関しても受動喫煙の防止対策を講じて下

    さい。

住宅屋内における喫煙は、近隣住民の安息の場を脅かし著しい健康

被害を及ぼしています。

 

5.路上喫煙禁止条例の制定を進めて下さい。

 

6.バス停での喫煙禁止と吸い殻入れを設置しないことを徹底して下さ

  い。タバコの煙が消えても、吸い殻からも有害物質は発生している

  ので、同様の被害が生じます。

 

7.第三者の介入と助言を必要とする受動喫煙被害の公的な相談窓口の

  開設を求めます。

以上

 

【参考:保護条例】

 

1.【FCTC 】受動喫煙からの保護に関するガイドライン

http://www.who.int/gb/fctc/PDF/cop2/FCTC_COP2_17P-en.pdfより

NPO日本禁煙学会 松崎道幸 訳(2007718日)

 

200774日にタイ・バンコクにおいて、タバコ規制枠組条約(FCTC)の第2回締約国会議(COP2)が開催され、「受動喫煙防止ガイドライン」が日本政府を含む全会一致で採択された。

 

(受動喫煙防止条約)タバコ規制枠組み条約第八条 

ガイドラインの8.『人々を受動喫煙から守るには法律が必要である。自主規制による禁煙対策は効果がなく、十分な保護が得られないことが繰り返し示されている。効果的な対策を行うためには、法律はシンプルで、明確な、施行可能なものにする必要がある。』

 

ガイドライン24.『第8条は、すべての屋内の公衆の集まる場所、すべての屋内の職場、すべての公衆のための交通機関そして他の公衆の集まる場所(屋外あるいはそれに準ずる場所)を完全禁煙として「例外なき(受動喫煙からの)保護を実施する義務」を課している。

すべての締約国は、その国におけるWHO枠組み条約発効後5年以内に例外なき保護を実現するよう努力しなければならない。』

 

 ガイドライン27.『本協定の条文は、すべての「屋内」の公衆の集まる施設だけでなく、「他の」(つまり屋外あるいはそれに準ずる)公衆の集まる施設も「適切な」場合は完全禁煙とするよう求

めている。』

 

2.健康増進法第25

 

健康増進法 (2002726日可決成立。82日公布。200351日施行。)

 

第五章第二節 受動喫煙の防止

第二十五条 学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。

 

この法律の意義

 妊婦はタバコを吸わないのに、まわりの人のタバコ(受動喫煙)で未熟児や脳障害、心臓病、流産、死産することなどが明らかになりました。この受動喫煙を防止するための法律(健康増進法第25) は、今まで曖昧であった受動喫煙の被害の責任を、タバコを 吸う人ではなく、その場所を管理する事業主とした。(平成1482日官報掲載)